2011年10月4日火曜日

ファミリア・デジデリ famiglia desideri

伊勢丹に来日しているジャコモ氏の曾お祖父さんから続いているデジデリ一家、家族経営のトスカーナ地方のお菓子、チャルダ・ディ・モンテカティーニと、ブリジディーニ・ディ・ランポレッキオ。特にブリジディーニは 1911 年にミラノのお菓子展で金賞を受賞してから家族で育ててきた伝統のあるお菓子やさんです。保存料や着色料などはもちろん一切使っていません。

↑アニスのお菓子、ブリジディーニ

いきなり個人的な主観になりますが、アニスは正直あまり美味しいと思わないことが多いのですが、このブリジディーニはアニスがほのかに香るアクセントになっていて、とても上品な仕上がりで美味しいです。生クリームやチョコレートスプレッド、名産の甘口ヴィンサントなどとよく合います。

そしてチャルダ。テルメで有名なモンテカティーニの紋章が両面に入った、カリカリアーモンドの入った薄焼きワッフルです。簡単なお菓子に見えますが、皮の部分は作ってから一ヶ月近くもあえて特別な部屋で湿気させるという製造に時間のかかるお菓子です。歴史的にトスカーナ地方で結婚式のお祝いなどでも両家の家紋を入れて合わせ、それを引き出物に出すというようなこともされていたとか。そのままでも美味しいですが、ジェラートや生クリーム、フルーツ、チョコレートスプレッドなどと合わせると格別です。

製造は本当に手作りで、家族総出で作っています。出来上がった製品などを一つ一つ手作業で計量してパッキングしており、丁寧に梱包しています。機械を使わないので感覚で材料を取ったり、出来上がったお菓子を袋詰めするんですが、意地悪にリクエストして計量器にのせてみるとほとんど誤差なしだったりして、家族皆が熟練の職人さん達です。伊勢丹に来てくれることになったジャコモも基本的には販売やマーケティングを担当していますが、かなりの時間は日夜製造もやっているようで、彼も熟練の職人さんです。

お父さんとジャコモ氏。お母さんは恥ずかしいとのことで写真NGでした…。
伊勢丹の広告に載せて頂いたジャコモ氏の写真はこの時撮ったのですが、
何も言ってなかったので、「もし載せるって言ってくれてたら髪を切りに行ったのに!」と
「完璧」じゃなかったことを悔やんでました。ですので、↓の写真を参照して下さい。

↑ジャコモ氏とルカ氏。後ろに写ってるのはチャルダです。

催事のブースではジャコモ氏がほぼ常駐しています。どちらも試食ができますので、お近くにお寄りの際にはぜひお試しください!

本家のサイトはこちらです。

2011年10月3日月曜日

オステリア・カンタガッロ Osteria Cantagallo

今年の新宿伊勢丹イタリアン・フェアーでお手伝いさせていただいている、オステリア・カンタガッロ。
フィレンツェから西に 30km ほど、 Capraia e Limite という街から丘陵地帯を登ったレオナルド・ダ・ヴィンチの生家から 13km に位置しています。


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オーナーのエンリコさんを中心とした家族経営で、約 200 ヘクタールという広大な土地でワインのための葡萄醸造、エキストラヴァージンオリーブオイルのためのオリーブ、家庭菜園などを中心に、ワインの醸造設備、アグリツーリズモ向けの宿泊施設、そして栽培されたものを地元の名シェフ、ステファノ・テッレーニさんが郷土料理として提供するためのオステリア・カンタガッロなどがあります。


オステリアの裏側にソーラーパネルを配置しており、外部からの電源は
必要ないほどまかなえています。エコです。



ステファノ・テッレーニ氏(左)とホールを担当するマッシモ。
お二人とも新宿伊勢丹にいらっしゃっいます。

こちらで提供されているお料理は、トスカーナの地元の素材と伝統的な調理方法をベースに、ステファノさんのアレンジが加わっています。そのうちいくつかをご紹介しますと…

私も個人的に大好きなパッパアルポモドーロ。普通はスープですが、固形状にまとめてプッチンプリンみたいにした形です。もちろんここの菜園で作られたトマトで頂けます。旨い!

↑パッパアルデッレ・アル・ラグー。生パスタをミートソースで頂く形のもの。
新宿伊勢丹イタリアンフェアでも、佐藤護シェフのアレンジが加わった形で
ピアット・ウニコ(一皿料理)のメインとしてお召し上がり頂けます。

↑カルチョーフィ(アーティチョーク)とペコリーノチーズのカルパッチョ。

↑自家製ヴィンサントと、ステファノさんお手製のカントゥッチ


↑レストラン内にはちょっとしたプライベートスペースみたいなものもあります。
ワイン貯蔵庫も兼ねていて、ロマンティックに楽しめるそうです。

店内ではこちらで作られたお惣菜なども色々販売しており、お土産にも最適です。

↑店内には暖炉と、その横にはなんとピッツァ窯もあり、
寒い時期にはグリル、バーベキューをしたり、ピッツァを作ることもあるそうです。


また、オリーブオイルの生産では、小さな生産者としては珍しい最新の設備を持っており、オリーブの実のサイズを自動選別して破砕し、連続遠心分離方式で搾油しています。フラントイオ種、レッチーノ種、モライオロ種の3種をブレンドしており、とても美味しいオリーブオイルを作り出しています。トスカーナの数ある搾油施設でも、この機種を持っているのはまだ1、2ヶ所とのこと。新宿伊勢丹での調理とテーブルに置かれるオリーブオイルはこちらで作られたものを使って頂きます。

↑こちらはオリーブオイルのサイズを選別して破砕する機械

↑こちらは摩擦などで熱が上がらないように温度調整機能(エキストラヴァージンオリーブオイルは 27℃以下で分離させるという厳しいルールがあります)がついており、なおかつ外からその分離工程(マラキゼーションとよばれます)が見れるようになっている、最新の練機(20分~25分ほど練られます)。

そしてアグリツーリズモ。オステリアのオープンは去年とわりと最近ですが、アグリツーリズモは大分前から営業されています。混むシーズンでは一週間単位での宿泊がメインのようですが、土日のみの宿泊などでも大丈夫とのこと。プールもあり、リラックスした時間が過ごせます。






 キッチンもついており、自分で調理するもよし、オステリアでステファノシェフの
お料理を頂くもよし、充実した時間が過ごせます。






フィレンツェに行かれる際にはぜひ足を伸ばしてこちらに宿泊してはいかがでしょうか。

テヌータ・カンタガッロ、オステリア、アグリツーリズモなど全ての情報が満載された
ピエラッツゥオウリのホームページは以下。
http://www.enricopierazzuoli.com/index.php